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税理士試験の5科目合格を目指すにあたり、どの通信講座を選ぶかは合格の可否を左右する重要な決断です。
国税庁が公表する令和7年度(第75回)の試験結果では、官報合格者(5科目到達者)はわずか527名。
科目別合格率は10〜20%台が続き、決して一夜漬けで乗り越えられる試験ではありません。
だからこそ、費用・対応科目・サポート体制・学習スタイルのすべてを自分の状況に合わせて選ぶ必要があります。
この記事では、2026年8月時点の公式情報をもとに主要8講座を徹底比較し、あなたに合った通信講座を選ぶための判断材料を提供します。

税理士試験は、会計科目2科目と税法科目3科目の計5科目に合格する必要があります。
スタディング公表データによると、5科目合計の目安勉強時間は2,000時間前後とされており、働きながら合格を目指す社会人にとって、通信講座の選択は合格戦略の核心といえます。
以下の比較表は、2026年8月時点の公式サイト情報をもとに作成しています。
各講座の費用・対応科目・サポート体制を一覧で確認できるようにまとめました。
主要8講座の比較一覧
| 講座名 | 簿財2科目費用の目安(税込) | 対応科目数 | 学習スタイル | 合格お祝い/返金制度 |
|---|---|---|---|---|
| スタディング | 59,800円〜 | 5科目 | スマホ・PC完結 | 合格お祝いポイント |
| アガルート(ネットスクール提供) | 201,700円〜 | 5科目 | オンライン動画+ライブ | 合格お祝い金(最大30万円) |
| クレアール | 125,440円〜(8月割引価格) | 5科目 | Web動画 | 合格お祝い金(1科目3万円) |
| TAC | 200,000円以上〜 | 全11科目 | 通学+通信選択可 | なし(不合格時再受講割引) |
| 資格の大原 | 398,000円〜(簿財パック) | 全11科目 | 通学+Web通信選択可 | なし(官報合格占有実績) |
| LEC東京リーガルマインド | 218,600円〜 | 6科目 | Web通信・音声DL | なし(早期割引制度あり) |
| ネットスクール | 201,700円〜 | 5科目 | ライブ+オンデマンド | 再受講割引(半額相当) |
| 資格試験のFIN | 78,000〜98,000円 | 3科目 | 動画DL(オフライン対応) | なし |
※料金は2026年8月時点の公式サイト情報に基づきます。
キャンペーンや割引により変動します。
最新情報は各公式サイトでご確認ください。
※2026年8月時点の調査情報です。最新の料金・条件は公式サイトをご確認ください
スタディング税理士講座は「コストを抑えながら本格的な学習環境を手に入れたい」という受験生にとって、現時点で最も有力な選択肢のひとつです。
2025年度の科目合格者数は676名で、前年の360名から1.88倍に急増しています。
累計科目合格者はすでに2,000名を超えており、スタディング公式サイトの合格者実績として公表されているデータです。
講座の根幹にある考え方は「教室を持たないことで生まれるコスト削減を、そのまま受講生に還元する」というものです。
施設維持費・人件費・管理費の大幅削減により、他社通学講座の約4分の1という水準の受講料を実現しています。
価格が低いのは品質を下げているからではなく、事業モデルによるものです。
教材の充実度という観点では、動画講義・WEBテキスト・スマート問題集・トレーニング・テーマ別演習・実力テスト・直前対策答練・理論暗記ツールまでワンセットで提供されており、「スタディングの教材だけで合格できる」という受講生の声が多数公表されています。
スタディングが他の通信講座と明確に異なる点の一つが、AI機能の充実度です。
2026年度から全科目で提供が始まったAI学習プランは、受講生の使える時間を入力するだけで1日ごとの学習内容を自動設定します。
また、AIマスター先生機能により学習中の疑問を24時間即時に解決できます。
「自分でスケジュールを立てるのが苦手」という方でも、AIのサポートで学習の流れに乗りやすい環境が整っています。
スタディング税理士講座の5つの特徴
動画講義の設計については、図解やアニメーションを多用した通信専用の映像コンテンツが用意されています。
教室の板書を録画した映像とは異なり、マルチデバイスでの視聴を前提に設計されているため、スマホの小さな画面でも内容が把握しやすい仕様です。
スタディング公表の受講生アンケートでは、講義のわかりやすさ満足度が92.6%に達しています。
理論暗記については、税法科目の合否に直結するにもかかわらず独学では対策が難しい分野です。
スタディングでは専用の「理論暗記ツール」を提供しており、重要キーワードが空欄で出題される仕組みで、スキマ時間を使って繰り返し暗記できます。
また、理論暗記音声・理論記述練習の3つのツールを組み合わせることで、読む・聴く・書くの複数アプローチで記憶を定着させられます。
講師陣については、主任講師の中村博之氏(簿財担当)が税理士講座講師歴40年以上、藤田健吾氏(法人税法担当)が1998年から大手資格学校で指導を続けるベテランです。
スタディングは「安い通信講座」というイメージがありますが、実際には業界有数の経験を持つ講師陣が設計・担当した本格的な内容になっています。
答練完了者の合格率データも注目に値します。
スタディング公式サイトによると、答練を80%以上完了して最終答練で60点以上を取得した受講生の2025年度合格率は、簿記論41.5%・財務諸表論77.7%でした。
カリキュラムをしっかりやり切れた受講生の合格率は非常に高く、「やり切る仕組み」があるかどうかが鍵になることがわかります。
注意点と向いていない人
スタディングには紙のテキストや問題集が標準では含まれておらず、冊子が必要な場合は別途オプション購入が必要です。
また、校舎を持たないため自習室の利用や対面での質問はできません。
Q&Aチケットによる質問対応はありますが、枚数の上限があります(ミニマムパック3枚・アドバンスパック10枚・フルパック30枚)。
「紙テキストで勉強したい」「講師に何度でも質問したい」という方は、追加コストや他講座との比較を検討するとよいでしょう。
講座情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 運営会社 | KIYOラーニング株式会社(東京証券取引所グロース市場上場) |
| 公式サイト | https://studying.jp/zeirishi/ |
| 簿財2科目セット(2027年合格目標・ミニマムパック) | 59,800円(税込)※キャンペーン時69,800円 |
| 簿財2科目セット(2027年合格目標・アドバンスパック) | 通常74,800円 キャンペーン価格69,800円(税込・8/31まで) |
| 法人税法・消費税法・相続税法・国税徴収法(ミニマムパック) | 各49,800円(税込) |
| 対応科目 | 簿記論・財務諸表論・法人税法・消費税法・相続税法・国税徴収法 |
| 質問対応 | AIマスター先生(24時間即時回答)+Q&Aチケット(講師対応) |
| 無料体験 | あり(全科目一部講義・問題演習を無料試用可) |
| 合格お祝い金 | 対象コースで1科目10,000円 |
| 教育訓練給付制度 | 対象講座あり(簿財・法人税法・相続税法のアドバンスパック) |
| 再受講割引 | あり(更新版・受講者特別割・乗り換え割) |
| 紙テキスト | 別売りオプション(冊子版) |
※2026年8月時点の調査情報です。最新の料金・条件は公式サイトをご確認ください
アガルートアカデミーで申し込める税理士講座は、ネットスクール株式会社が講義・教材・サポートのすべてを提供する形式です。
アガルートは主要な資格試験を網羅するプラットフォームとしてネットスクールと業務提携しており、アガルートのサイトから注文した後はネットスクールから受講案内が届く流れになります。
問い合わせ先や講義システムの管理はネットスクールが担当するため、申し込み前にこの点を理解しておくと安心です。
この講座の本質的な強みは、ネットスクールが長年にわたって培ってきた簿財一体型カリキュラムと、毎月実施される個別オンラインカウンセリングにあります。
簿財一体型カリキュラムとは何か
簿記論と財務諸表論は、合格に必要な知識の7割から8割が共通しています。
アガルートの講座(ネットスクール提供)では、この共通知識をまとめて1回のINPUT講義で習得する一体型設計を採用しています。
簿記論・財務諸表論を別々に2回受ける必要がなく、学習効率が大幅に高まります。
OUTPUT講義は科目ごとに分かれており、出題形式の違いや頻出論点の違いに応じた演習ができます。
令和7年度(第75回)試験で簿財2科目に初受験合格した受講生の声として、公式サイトには「中村先生の講義で今やるべきことに集中できた」「穂坂先生の直前予想が細かい論点まで的中した」という体験談が掲載されており、講義の精度の高さがうかがえます。
令和7年度の簿記論は合格率11.1%という近年でも難しい回でしたが、基礎力を徹底することで本試験でも対応できたというコメントは、カリキュラムの設計力を裏付けるものです。
毎月実施される個別オンラインカウンセリング
この講座の最大の差別化ポイントが、毎月参加できる個別カウンセリングです。
学習進捗の確認・学習プランの相談・問題の解法・解答順序・時間配分・理論暗記の方法まで、講師に直接質問できる機会が毎月設けられています。
通信講座は孤独になりやすいという弱点を、この月次カウンセリングが補っています。
「今何をすべきか分からない」という状況に陥りやすい長期受験において、定期的に講師から方向性を確認できる環境は、ほかの通信講座にはなかなか見られない強みです。
ライブ講義とオンデマンドの組み合わせ
ネットスクールの講義形式は、リアルタイムで配信されるライブ講義とオンデマンド動画の2本立てです。
ライブ講義中はチャット機能で直接質問でき、ホワイトボード機能や状況報告ボタンを使った双方向コミュニケーションも可能です。
ライブ講義の翌日からはオンデマンドで何度でも視聴できるため、仕事で参加できない日があっても遅れを取り戻せます。
スマホ・タブレットのアプリを使えばオフライン再生も対応しており、倍速再生で効率よく復習することもできます。
添削指導と受講生専用SNS「学び舎」
確認テストや直前答練は講師が添削指導を行います。
理論問題への個別フィードバックを受けられる点は、税法科目の実力向上に直結します。
また、受講生専用SNS「学び舎」では質問掲示板・学習日記・受講生同士の交流ができ、過去の質問も検索・閲覧できるため、疑問を待たずに解決できるケースも多くあります。
個別の学習相談は講師のみに見える設定もできるため、他の受講生に知られたくない内容でも気軽に相談できます。
注意点と向いていない人
2026年8月時点で確認できるアガルートからの2027年合格目標コースは、簿記論・財務諸表論のゼロ標準コースと標準コースに限られています。
法人税法・消費税法・相続税法などの税法科目については直前対策コースは提供されていますが、2027年合格目標の標準コースはアガルートのページでは確認できていません。
税法科目の標準コースを探している方は、ネットスクールの公式サイトで直接確認することをおすすめします。
また、ライブ講義に参加するにはある程度安定したインターネット回線(推奨10Mbps以上)が必要です。
講座情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 販売元 | 株式会社アガルート |
| サービス提供 | ネットスクール株式会社 |
| 公式サイト(アガルート) | https://www.agaroot.jp/zeirishi/ |
| 公式サイト(ネットスクール) | https://www.net-school.co.jp/web-school/zeirishi/ |
| 簿財一括標準コース(2027年合格目標・教材込) | 201,700円(税込) |
| 簿財一括標準コース(2027年合格目標・教材別) | 178,200円(税込) |
| 簿記論標準コース(2027年合格目標・教材込) | 145,600円(税込) |
| 財務諸表論標準コース(2027年合格目標・教材込) | 145,600円(税込) |
| 簿財一括ゼロ標準コース(2027年合格目標・教材込) | 210,000円(税込) |
| 個別オンラインカウンセリング | 毎月実施(受講料に含む) |
| 添削指導 | あり(確認テスト・直前答練) |
| 受講生SNS | 学び舎(質問掲示板・学習日記) |
| オフライン視聴 | アプリ経由で可(iOS・Android対応) |
| 教育訓練給付制度 | 簿財一括標準コース・簿財ゼロ標準コース 対象 |
| 再受講割引 | あり(再受講割引・複数科目割引・科目振替制度) |
| 問い合わせ先 | 申込後はネットスクール株式会社へ |
※2026年8月時点の調査情報です。最新の料金・条件は公式サイトをご確認ください
クレアール税理士講座は、独自の学習メソッド「非常識合格法」を中核に据えたWeb通信専門の税理士講座です。
マルチデバイス対応の動画講義と絞り込まれた教材設計が特徴で、特に働きながら限られた時間で合格を目指す社会人から長年支持されてきました。
非常識合格法とはどんな学習法か
「非常識合格法」という名称はインパクトがありますが、その中身は非常に合理的です。
クレアール公式サイトによると、この学習法のコアは「学習範囲を広げすぎない、それが合格への近道」という考え方です。
税理士試験は出題範囲が膨大なうえ、理論と計算の両方が問われます。
全範囲をくまなく学ぼうとすると、インプットに費やす時間が膨れ上がり、問題演習への時間が削られます。
クレアールでは、出題可能性の高い論点に学習を絞り込む「ターゲット論点」を科目ごとに設定し、その範囲を確実に理解・反復する方向に時間を使います。
このアプローチのポイントは「全問正答を狙わない」ことです。
税理士試験の本試験は、合格者でも解答欄を全て埋められないことが多いとクレアール公式ページは説明しています。
つまり「誰でもできる基本問題を確実に取る」ことが合格への最短ルートであり、難問・奇問への対策に時間を割くことは効率が悪いという判断です。
この思想を具現化したのが、薄くコンパクトにまとめられたクレアールのオリジナルテキストです。
他社と比較してテキストの物理的な量が少ない理由はここにあります。
簿財アドバンスという独自カリキュラム
クレアールの簿記論・財務諸表論コースで特に注目すべきは「簿財アドバンス」と呼ばれるカリキュラムです。
簿記論と財務諸表論を単に並行して別々に学ぶのではなく、同一の講師が専用テキストを用いて2科目を連動させながら講義します。
2科目の知識には7〜8割の重複があるため、この一体型設計により無駄な重複学習を省き、学習効率を大きく高められます。
税法科目については法人税法・相続税法・消費税法の3科目に対応しています。
充実した割引制度と費用の実態
クレアールの通常価格は他社中価格帯と並ぶ水準ですが、さまざまな割引制度が設けられており、これを活用することで実質受講料を大幅に下げられます。
クレアール公式サイトの割引制度ページに掲載されている主な割引の例は以下の通りです。
主な割引制度(一般価格からの割引率)
| 対象者 | 割引率 |
|---|---|
| 税理士有資格者(公認会計士・弁護士含む) | 70%OFF |
| 税理士試験科目合格者 | 50%OFF |
| 日商簿記1級・全経上級合格者 | 40%OFF |
| 公認会計士短答式試験合格者 | 60%OFF |
| 再受講(同一科目3年以上または2年連続受講) | 60〜30%OFF |
| 他校からのスクール変更 | 35%OFF |
| 再チャレンジ(他校含む受講経験者) | 30%OFF |
| 3名以上のグループ申込 | 40%OFF |
さらに、期間限定の割引キャンペーンも定期的に実施されており、公式サイトのチラシPDF(割引情報ページ)で最新情報を確認できます。
2027年合格目標のレギュラーコースは申し込み時期によって一般価格から35〜40%程度の割引が適用される時期があります。
申し込みを急がずに割引タイミングを確認してから検討するのは費用を抑えるうえで有効な方法です。
合格体験記の執筆に協力した場合には1科目あたりのお祝い金が進呈される制度もあり、費用・お祝い金・割引の3つを合わせると、表面上の価格よりも実質的なコストは低くなる可能性があります。
セーフティコース(複数年保証)という選択肢
初学者や学習ブランクがある方向けに、クレアールは2年間受講可能なセーフティコースを設けています。
1年目の試験に不合格でも追加料金なしで2年目も受講できるため、「1年で合格できなかったときのリスクを減らしたい」という方に向いています。
試験後に自己採点で手応えがあった場合は、追加料金なしで次科目の学習を開始できる仕組みもあり、合格した科目の振替制度も備えています。
長期で受験計画を立てる方には、セーフティコースと割引の組み合わせを検討する価値があります。
注意点と向いていない人
クレアールが対応している税法科目は、法人税法・相続税法・消費税法の3科目に限定されています。
固定資産税・住民税・国税徴収法などには対応していないため、これらを受験する予定がある方は他の講座と組み合わせる必要があります。
また、ライブ講義はなくすべてオンデマンド視聴のため、リアルタイムで講師に質問したい方には不向きです。
講座情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 運営会社 | 株式会社クレアール |
| 公式サイト | https://www.crear-ac.co.jp/tax/ |
| 電話番号 | 0570-01-1153(月〜金10:00〜19:00・土日祝10:00〜17:00) |
| 簿記論レギュラーコース(初学者・2027年合格目標) | 一般価格196,000円 / 8月割引125,440円(税込) |
| 財務諸表論レギュラーコース(初学者・2027年合格目標) | 一般価格196,000円 / 8月割引125,440円(税込) |
| 法人税法レギュラーコース(初学者・2027年合格目標) | 一般価格237,000円 / 8月割引151,680円(税込) |
| 消費税法レギュラーコース(初学者・2027年合格目標) | 一般価格143,000円 / 8月割引91,520円(税込) |
| 相続税法レギュラーコース(初学者・2027年合格目標) | 一般価格202,000円 / 8月割引129,280円(税込) |
| 対応科目 | 簿記論・財務諸表論・法人税法・相続税法・消費税法(5科目) |
| 安心保証プラン | 目標年度を超えても受講延長可能(追加費用あり) |
| 合格お祝い金 | 1科目合格ごとに進呈(体験記執筆が条件) |
| 各種割引 | 資格保有者・再受講・他校乗り換えなど多数(最大70%OFF) |
| 無料体験 | 資料請求・サンプル講義動画・サンプル教材を無料提供 |
※2026年8月時点の調査情報です。最新の料金・条件は公式サイトをご確認ください
TACは1980年に設立された資格予備校の大手で、2011年から2025年の15年間で累計3,891名の税理士試験合格者を輩出しています。
TAC公式サイトに記載された合格実績によると、2025年度の合格者は148名(2026年3月1日時点判明分)であり、長年にわたって安定した合格実績を積み上げてきた実績は、税理士受験業界において確固たる信頼の根拠となっています。
TACが選ばれる6つの理由と「3回転学習」
TACが自ら掲げる選ばれる理由の核心は、高い指導力を持つ講師陣・徹底した本試験分析に基づく合格カリキュラム・過不足のない合格教材・充実した学習フォロー体制・就職・転職支援・スケールメリットの6点です。
なかでも特徴的なのが「3回転学習カリキュラム」の設計思想です。
年内の基礎期・年明けの応用演習・直前期の仕上げという流れで、同じ学習内容を繰り返しながら理解度を段階的に深めていくアプローチを採用しています。
税理士試験のような長丁場の試験では「一度学んだら終わり」ではなく、複数回の反復で知識を本試験レベルまで引き上げることが必要です。
この3回転の仕組みが、TAC受講生の実力を着実に押し上げる根幹となっています。
通学とWeb通信を科目ごとに選べる柔軟性
TACの大きな強みのひとつが、学習メディアの選択肢の広さです。
同じコースでも教室通学・映像通学・Web通信から科目ごとに異なるメディアを選べます。
たとえば「1科目目は校舎に通い、2科目目は仕事の都合でWeb通信を選ぶ」という組み合わせが可能です。
Web通信講座では、教室で収録した本物の講義映像をオンラインで視聴できます。
TACの通学生と全く同じ教材・カリキュラムを使用するため、通信でも通学と同水準の学習が可能です。
全国に展開するTAC各校舎では、通信受講生でも公開模試の会場受験が可能なケースもあり、通信の孤独感を補完できます。
本科生・パック生制度の詳細
TACには複数科目・複数年を一括で申し込む「本科生」「パック生」という仕組みがあります。
この制度を利用すると、1科目ずつ単科で申し込むよりも受講料が最大40%割引になるほか、本科生限定の特典が付きます。
パック生(複数科目パック)でも、オプション講座を20%割引で受講できるなどの特典があります。
また「税理士スタート講座」(簿記知識がない方向けの前段階講座)が本科生・パック生なら無料で受講できる点は、簿記の学習経験がない初学者にとって大きなメリットです。
代表的なコース・料金
TACの料金体系は単科で申し込むか本科生・パックで申し込むかによって大きく異なります。
以下はTAC公式サイトに掲載されている2027年合格目標の主な価格です。
| コース・プラン名 | 受講料(税込)の目安 |
|---|---|
| 3年本科生(一括払い) | 820,000円 |
| 3年本科生 U22限定(一括払い) | 770,000円 |
| 1年簿財パック(一括払い) | 410,000円 |
| 2年2科目フリーパック(一括払い) | 430,000円 |
| 8月・9月入学 基礎マスター+上級コース(単科・科目別) | 個別にパンフレット確認推奨 |
単科の具体的な料金はコース・科目・メディア・入学時期によって異なるため、TAC公式サイトの料金ページまたはパンフレットで確認することをおすすめします。
TACは税理士試験の全11科目すべてに対応しており、住民税・固定資産税・酒税法・事業税・国税徴収法といったマイナー科目のコースも開講しています。
これは競合の通信講座の多くが5〜6科目にとどまっている中で、TACと資格の大原だけが持つ大きな強みです。
どの科目の組み合わせで受験計画を立てるにしても、TAC1社でカバーできます。
TAC公式サイトによると、2025年合格目標の教室講座生を対象とした講師満足度アンケートでは、有効回答数3,818名を対象に調査が行われました。
TACは自ら「講師力が合格の必須条件」と明言しており、解法テクニックの指導・本試験を想定した良問の作成・親身な質問対応に注力しています。
また合格後を見据えた就職・転職支援や、経理実務・税法実務の実務講座(本科生は50%割引・パック生は20%割引)も備えており、試験合格から実務開始までをTAC1社でサポートする体制が整っています。
注意点と向いていない人
費用は単科でも1科目あたり200,000円前後、本科生では一括払いで82万円(3年本科生)に達します。
スタディングやクレアールと比べると費用の差は明らかです。
校舎に通う通学スタイルが中心の設計でもあるため、完全スキマ学習・スマホ完結を重視する方には向きにくい面があります。
Web通信は用意されていますが、講義収録の映像配信が主体のため、ライブでの双方向コミュニケーションを求める方はネットスクールのほうが向いているでしょう。
講座情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 運営会社 | TAC株式会社 |
| 公式サイト | https://www.tac-school.co.jp/kouza_zeiri.html |
| 3年本科生(一括払い) | 820,000円(税込) |
| 1年簿財パック(一括払い) | 410,000円(税込) |
| 2年2科目フリーパック(一括払い) | 430,000円(税込) |
| 対応科目 | 全11科目 |
| 学習メディア | 教室通学・映像通学・Web通信(科目ごとに選択可) |
| 合格実績(累計2011〜2025年) | 3,891名(TAC公式発表) |
| 合格祝賀金制度 | 5科目全合格で最大10万円キャッシュバック |
| 1科目無料再受講制度 | 本科生限定・不合格時に1科目無料追加受講 |
| 教育訓練給付制度 | 一部コース対象 |
| 無料体験 | 11科目のWeb体験講義・無料セミナーあり |
| 就職支援 | 合格前・合格後の会計業界就職・転職サポートあり |
※2026年8月時点の調査情報です。最新の料金・条件は公式サイトをご確認ください
資格の大原は、税理士試験の5科目すべてに合格した「官報合格者」の占有率で業界トップの実績を誇ります。
令和7年度(第75回)税理士試験において、大原生の官報合格占有率は48.5%を記録しました。
2人に1人の官報合格者が大原出身という数字は、長年にわたる指導実績と教材・カリキュラムの完成度が形になった結果です。
この官報合格占有率という指標は重要です。
「科目合格者数」ではなく「官報合格者数(5科目完全合格者)の占有率」で示しているため、単に入門科目で合格者を多く出しているのではなく、税理士資格を取り切った受講生の数を反映しています。
「合格まで伴走し切る力」という観点で、大原は業界内で際立った存在といえます。
専任講師とオリジナル教材の一貫した設計
資格の大原の講義・教材・答練はすべて専任講師が制作しています。
これは「テキストを作る人」と「教える人」が別々ではなく、試験を知り尽くした同じ人間がカリキュラム全体を一貫して設計していることを意味します。
大原公式サイトでは、教材は「本試験に対して幅広くカバーしている」という受講生の声が多数公表されています。
テキストでは豊富な図解と具体例で理解しやすさを重視し、ミニテストで演習力を定着させる設計になっています。
また、大原が公表している2025年合格目標の科目別合格率データによると、TAC公式サイトのデータと同様、カリキュラムをやり切った受講生の合格率は高い水準にあります。
「時間の達人」シリーズという通信専用オプション
大原の通信講座で特に注目すべきは「時間の達人」シリーズです。
通常の通学講義を収録した映像よりもさらに効率化された設計で、1講義最長60分・1チャプター10分以内に濃縮されています。
大原公式サイトによると「忙しい社会人の方に特にオススメ」という位置付けで、通常のWeb通信講座に追加30,000円で視聴できる形式です。
この「時間の達人」の考え方は、スタディングのような完全スマホ完結型とは異なります。
あくまで大原の本格的なカリキュラムを土台に置きつつ、映像の長さとチャプター設計を社会人向けに最適化したものです。
「大原の充実した教材とサポートを活かしながら、通勤時間も使いたい」という方に向いています。
欠席フォローと多彩な学習スタイル
大原の通学生が安心できる理由のひとつが充実した欠席フォロー体制です。
急な仕事・多忙・体調不良で授業を欠席しても、収録された映像をWeb上でいつでも視聴できます。
教室通学・映像通学・Web通信・DVD通信・資料通信という5種類の学習スタイルから選択でき、途中でスタイルを変更することも可能です。
通信受講生でも全国の大原各校で実施される公開模擬試験に参加できる「教室聴講制度」が設けられており、本番に近い環境で実力を試す機会が得られます。
通信の孤独感を補いながら、大人数の模試で自分の立ち位置を客観的に把握できる点は、大原ならではのスケールメリットです。
質問対応体制の充実
大原公式サイトに掲載された合格体験記では、複数の受講生が「分からない問題も気軽に質問できた」「電話・来校・Webのいずれかで質問できる点が良かった」と述べています。
特に税法科目は条文の解釈や理論の書き方について「なぜこの答えになるのか」を理解しないと本試験で応用できないため、質問へのアクセスのしやすさは合否を直接左右します。
大原では週に数回の質問時間が設けられており、電話・来校・Webの3つの経路で対応しています。
費用と注意点
大原の費用は通信講座の中でも最高価格帯に位置します。
2027年合格目標の簿財初学者一発合格パック(Web通信)は398,000円(税込)で、スタディングの約6〜7倍の費用です。
この費用差を「高い」と感じるか「合格実績に見合う投資」と捉えるかは、個人の判断によります。
教育訓練給付金制度の対象講座があるため、社会人であればこの制度を活用することで受講料の一部が給付される可能性があります。
完全なスキマ学習・スマホ完結を求める方にとっては、大原の学習設計は向きにくい面があります。
「時間の達人」シリーズを使っても、基本的には机に向かってある程度まとまった時間を確保できる方のほうが大原の教材の密度を活かせます。
講座情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 運営 | 学校法人大原学園(資格の大原) |
| 公式サイト | https://www.o-hara.jp/course/zeirishi |
| 簿財初学者一発合格パック(Web通信・2027年合格目標) | 398,000円(税込) |
| 対応科目 | 全11科目 |
| 学習スタイル | 教室通学・映像通学・Web通信・DVD通信・資料通信 |
| 官報合格占有率 | 48.5%(令和7年度・第75回・大原公式発表) |
| 官報合格者数(令和7年度) | 256名(通学・通信合計・大原公式発表) |
| 時間の達人シリーズ | Web通信に追加30,000円で1チャプター10分以内の動画視聴が可能 |
| 教育訓練給付制度 | 対象講座あり |
| 欠席フォロー | 授業収録映像のWeb視聴・教室聴講制度あり |
| 質問対応 | 週数回の質問時間設定・電話・来校・Web対応 |
※2026年8月時点の調査情報です。最新の料金・条件は公式サイトをご確認ください
LEC東京リーガルマインドが税理士講座の世界で独自のポジションを持つのは、簿記論と財務諸表論を一体型で学ぶ「簿財横断コース」を業界で初めて開発・開講した点にあります。
LEC公式サイトによると、その開講は2004年であり、2026年で22年目を迎えています。
その後、他社も同様のアプローチを採り入れましたが、LEC自身は「業界初の横断型コース」として独自のノウハウを積み上げてきました。
簿財横断コースが持つ学習時間短縮の効果
簿記論と財務諸表論を別々に学ぶ場合、標準的な学習時間の合計は約900時間とされています。
LEC公式サイトの説明によると、2科目の共通部分にある重複した内容を削除し「合格するために最優先すべき学習項目から順に学習できる」設計を採ることで、約180時間の短縮を実現しています。
900時間から720時間への削減は、働きながら受験する社会人にとって無視できない差です。
この時間短縮は「内容を省いた」わけではなく、同一テキストで2科目を横断的に学ぶことで生まれる重複の排除が主因です。
直前期は2科目の出題形式や傾向の違いを踏まえて別々に対策を行うため、両科目の個別対応も担保されています。
3つのコースから選ぶ段階別カリキュラム
LEC税理士講座の簿財横断コースには、受講生のニーズに応じた3種類のコースが用意されています。
コース別の特徴
| コース名 | 特徴 | Web通信の目安受講料 |
|---|---|---|
| 簿財横断プレミアムコース(全104回) | インプット・演習・直前期まで全て含む最上位コース。プレミアム限定の「横断演習ブリッジ講座」付き | 通常272,800円(税込) |
| 簿財横断エッセンスコース(全100回) | インプットと直前演習で合格を目指す標準コース | 通常248,600円(税込) |
| 簿財横断速修コース | 重要論点に絞ったインプットで直前期に合流する短期コース | 通常187,000円程度(税込) |
「横断演習ブリッジ講座」はプレミアムコース限定の特典です。
インプット講義で知識を得た後、それを実際の問題演習へ活かすためのトレーニングが直前期前に設けられており、初学者にとっての「知識を解く力に変える」橋渡し的な役割を担います。
この講座によって直前期の総合演習の効果が高まるとLECは説明しています。
富田茂徳講師のブランド力
LECの簿財横断コースを語るうえで外せないのが、富田茂徳専任講師の存在です。
大手資格学校で日商簿記1級の受験指導を経て、LEC税理士講座の担当となり、通信・通学の両方で講義を担当しています。
公式サイトに公表されている合格者の声には、複数の受講生が「富田先生の具体例を交えたわかりやすい講義」「体調が優れないときも励ましてくれた」などと名前を挙げています。
22年以上同一講師がコースを支えてきたことで、教材とカリキュラムは毎年改良されながら洗練されてきています。
オンラインチューターによる質問サポート
LEC税理士講座ではコースを申し込んだ受講生は「インターネット添削チューター」という質問サービスを利用できます。
講義内容や教材に関する疑問を受講生以外には公開されない形で質問でき、講師・スタッフが5〜10日程度で回答します。
質問の受付締め切りは各科目の本試験日14日前までとされています。
電話での問い合わせは受け付けていないため、質問はすべてWeb上のやり取りになります。
割引制度の種類
LECでは以下の割引クーポンが利用可能です(LEC公式サイト・オンラインショップ掲載)。
また、早期申込み割引も設定されており、申込時期が早いほど割引幅が大きくなります。
4月末までであれば通常価格から30,000円OFFという大きな割引が適用されています。
複数の割引は併用できません。
対応科目と注意点
LEC税理士講座が対応しているのは、簿記論・財務諸表論・法人税法・所得税法・相続税法・消費税法の6科目です。
国税徴収法・固定資産税・住民税・酒税法・事業税には対応していないため、これらを受験する方は他の講座を併用する必要があります。
また、対応科目は6科目とTACや大原より少ないため、複数科目を段階的に受験するプランを立てる際には、科目の対応状況を事前に確認することが重要です。
講座情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 運営会社 | 株式会社東京リーガルマインド(LEC) |
| 公式サイト | https://www.lec-jp.com/zeirishi/ |
| 電話番号 | 0570-064-464(平日9:30〜19:30・土曜10:00〜18:00) |
| 簿財横断プレミアムコース(Web通信・通常価格) | 272,800円(税込)〜早期割引あり |
| 簿財横断エッセンスコース(Web通信・通常価格) | 248,600円(税込)〜早期割引あり |
| 簿財横断速修コース(Web通信) | 通常187,000円程度(税込) |
| 対応科目 | 簿記論・財務諸表論・法人税法・所得税法・相続税法・消費税法(6科目) |
| 質問サービス | インターネット添削チューター(Web質問・非公開) |
| 無料体験 | おためしWeb受講あり(5,000円割引クーポン付き) |
| 早期申込割引 | 申込時期により5,000〜30,000円OFF |
| 簿記未経験者向け特典 | 税理士入門会計講座の無料進呈 |
※2026年8月時点の調査情報です。最新の料金・条件は公式サイトをご確認ください
ネットスクール株式会社は、書籍出版と自社開発のWEB講座システムを両輪で展開する資格教育の専門会社です。
税理士講座では、リアルタイムで講師と双方向コミュニケーションができる「ライブ講義」と、翌日から何度でも見られる「オンデマンド講義」を組み合わせた独自のスタイルが大きな特徴です。
ネットスクール公式サイトには「インターネットならではの臨機応変な講義が、ほかの通信講座にはない大きな魅力」と明記されており、その自信の根拠はライブ配信という仕組みにあります。
ライブ講義とオンデマンドの本当の違い
通信講座の多くが収録済みの動画をオンデマンド配信するだけの一方向型であるのに対し、ネットスクールは決められた日時にリアルタイムで講師が授業を行うライブ配信を採用しています。
受講生はチャット機能で講義中に直接質問でき、講師のホワイトボード機能を通じた書き込み解説をリアルタイムで見ながら理解を深められます。
ただしライブ配信への参加は必須ではなく、ライブ翌日からはオンデマンドで同じ内容が視聴できます。
仕事の都合でライブに参加できない日があっても、後日録画で追いかければ遅れは生じません。
スマートフォン・タブレットのアプリを使えばオフラインダウンロード視聴にも対応しており、倍速再生で復習の効率を上げることも可能です。
ネットスクールの標準コースでは、インプット講義は約30分の動画が4本1セットという設計になっています。
各セットを事前に視聴してから週1回のライブ講義(アウトプット)に参加する「反転学習法」を採用しており、ライブでは前週のインプット2回分をまとめて問題演習しながら確認する流れです。
講師陣の構成と「穂坂式」の強み
ネットスクール税理士講座は、科目ごとに専担講師が分かれており、各分野のエキスパートが担当します。
2027年合格目標コースの簿財の担当は以下の通りです。
なかでも穂坂治宏講師が開発した「穂坂式つながる会計理論」は、財務諸表論の理論暗記に特化したオリジナル教材として広く知られています。
財務諸表論の理論は「なんとなく覚えた内容がバラバラに見える」という受講生が多い科目ですが、この教材を通じて各論点が体系的につながり、記述問題での応用力が高まると合格者から評価されています。
ネットスクール公式サイトに掲載された合格者の声では「今までなんとなく覚えていた理論が一つにつながったような感じがした」という記述が公表されています。
法人税法担当は田中政義・榊衣栄、相続税法・消費税法担当は山本和史・小出富美子、国税徴収法担当は堀川洋と、科目ごとに専門性の高い講師体制が整っています。
受講生専用SNS「学び舎」と質問サポート
ネットスクールの学習環境の核となるのが受講生専用SNS「学び舎」です。
学習日記や受講生同士の交流機能に加え、Q&A掲示板では講師に直接質問でき、回答は他の受講生も閲覧できます。
さらに個人の相談など他者に見せたくない質問は非公開設定も可能です。
過去のQ&Aは蓄積・検索できるため、自分の疑問と同じ質問を過去に誰かがしていれば待たずに解決できることもあります。
官報合格まで複数年かかるケースが多い税理士試験において、「一人で学び続ける孤独感」を和らげるコミュニティとして、学び舎は受講生から高い評価を受けています。
公式サイトの合格体験記でも「一番ありがたかったのは学び舎です」という声が掲載されています。
加えて、定期的に講師とZoomで1対1のカウンセリングを行う「Zoomカウンセリング」も用意されており、学習進捗の確認や今後の計画の相談ができます。
対応科目と2027年合格目標コースの構成
ネットスクール税理士講座が対応している科目は、簿記論・財務諸表論・法人税法・相続税法・消費税法・国税徴収法の6科目です。
固定資産税・住民税・酒税法・事業税・所得税法には対応していません。
2027年合格目標として確認できるコース構成は次の通りです。
| コース名 | 対象者 | 受講料目安(税込) |
|---|---|---|
| 簿財一括標準コース(教材込) | 初学者 | 201,700円 |
| 簿財一括標準コース(教材別) | 初学者 | 178,200円 |
| 簿記論標準コース(教材込) | 初学者 | 145,600円 |
| 財務諸表論標準コース(教材込) | 初学者 | 145,600円 |
| 簿財一括パーフェクトコース | 初学者(演習強化) | 179,300円〜 |
| 法人税法標準パーフェクトコース | 初学者 | 155,800円〜 |
| 相続税法標準パーフェクトコース | 初学者 | 155,800円〜 |
| 消費税法標準パーフェクトコース | 初学者 | 129,400円〜 |
| 国税徴収法標準コース | 初学者 | 77,500円〜 |
| 簿財一括上級コース(9月開講) | 経験者 | 109,100円〜 |
※料金は公式サイト・LPに掲載のもの。
教材別・教材込みにより異なります。
再受講割引・複数科目割引・科目振替制度等は別途確認が必要です。
アガルートとの違いを理解する
ネットスクールはアガルートアカデミーとも業務提携しており、アガルートのサイトからも同内容の講座を申し込むことができます。
アガルート経由で申し込んだ場合もサービス提供はネットスクールが行い、教材・講義・サポートの内容は同一です。
購入後の問い合わせ先もネットスクールになります。
どちらから申し込んでも内容は変わらないため、ポイントやクーポン等を考慮してどちらから購入するか検討するとよいでしょう。
注意点
ライブ講義はリアルタイム配信のため、受講する際には安定したインターネット回線が必要です。
公式サイトではWi-Fi環境の利用を推奨しています。
また、対応科目が6科目であることから、所得税法・固定資産税・住民税など特定の選択科目を受験する予定の方は他の講座との併用が必要です。
講座情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 運営会社 | ネットスクール株式会社 |
| 公式サイト | https://net-school.co.jp/web_school_course/zeirishi/ |
| 電話番号 | 03-6823-6458(平日10:00〜18:00) |
| 簿財一括標準コース(教材込・2027年合格目標) | 201,700円(税込) |
| 簿記論標準コース(教材込・2027年合格目標) | 145,600円(税込) |
| 財務諸表論標準コース(教材込・2027年合格目標) | 145,600円(税込) |
| 国税徴収法標準コース(2027年合格目標) | 77,500円(税込)〜 |
| 対応科目 | 簿記論・財務諸表論・法人税法・相続税法・消費税法・国税徴収法(6科目) |
| 学習スタイル | ライブ配信+オンデマンド、スマホアプリ対応、オフライン再生可 |
| 質問サポート | 受講生専用SNS「学び舎」Q&A掲示板(非公開設定も可) |
| カウンセリング | Zoomカウンセリング(定期実施) |
| 添削指導 | 確認テスト・直前答練の講師添削あり |
| 再受講割引 | 半額相当(公式サイトで確認要) |
| 教育訓練給付制度 | 簿財一括標準コース等が対象 |
| 無料体験 | YouTube公式チャンネルで無料体験講義・説明会配信中 |
※2026年8月時点の調査情報です。最新の料金・条件は公式サイトをご確認ください
資格試験のFINは、大手専門学校の専任講師を経験した公認会計士試験合格者が「何の制約もなく合格に必要な教材を作りたい」という思いから設立した通信講座です。
FIN公式サイトには「時間にも回数にも制約をつけることなく、短期合格に必要であることを最優先に教材を制作している」と明記されており、既存の大手予備校の制約から解放された教材づくりが原点にあります。
税理士講座としては簿記論・財務諸表論の2科目のみに対応しており、法人税法・消費税法は公認会計士講座の租税法コースを通じて学ぶ設計になっています。
この点は他の税理士通信講座と大きく異なるため、まず講座の構造を理解してから申し込みを検討することが重要です。
FINの教材が持つ2つの独自性
FINの教材には他の通信講座にはない2つの大きな特徴があります。
1つ目は、すべての講義動画がMicroSDカードまたはPCへのダウンロード形式で提供される点です。
FIN公式サイトによると「講義データをPCやタブレットに保存すればオフライン環境でも受講できます」とあり、インターネット接続なしで完全に視聴できます。
電波が不安定な場所や、データ通信を節約したい場面でも安心して学習できます。
2つ目は、テキスト・問題集がA4サイズのフルカラー製本で届く点です。
公式サイトには「フルカラーは見栄えのためではありません。機能的に色分けされた教材は、同色の文言や金額を追うことで効率的な学習をサポートします」と説明されています。
計算過程における数値の流れを色で追えるよう設計されており、これは他の通信講座ではほとんど見られないアプローチです。
講義動画は何度でも無期限で視聴できます。
「視聴期限あり」のWebストリーミング型が多い通信講座業界において、期限なしのオフライン保存という仕様は、長期受験が前提となる税理士試験には特に相性の良い設計といえます。
対象科目と2コースの料金構成
税理士講座で提供されているコースは、初学者向けの「簿財入門コース」と、日商簿記2級合格レベルの受験生向け「簿財上級コース」の2種類です。
| コース名 | 対象 | 含まれる主な教材 | 料金(税込) |
|---|---|---|---|
| 簿財入門コース | 初学者 | 入門テキスト・問題集5冊、上級テキスト・問題集11冊、講義動画、理論対策メール配信、答練各科目5回分 | 98,000円 |
| 簿財上級コース | 日商簿記2級合格レベル | 上級テキスト・問題集11冊、講義動画、理論対策メール配信、答練各科目5回分 | 78,000円 |
簿財入門コースは98,000円、簿財上級コースは78,000円と、他の税理士通信講座と比較して圧倒的に低い価格設定が目を引きます。
スタディングに次ぐ低価格帯であり、製本済みのフルカラー教材が全て含まれることを考えると、コストパフォーマンスは非常に高い水準にあります。
サポート体制と質問制度
質問はメールで24時間受け付けており、FIN公式サイトによると「原則として、テキストを作成した講師が24時間以内にメールにて回答」するとされています。
無料の質問は各講座20回まで利用でき、20回を超える場合は5,000円で10回分の質問チケットを別途購入できます。
答練は郵送で発送され、受講生が解答後に返送すると、採点・添削されて戻ってきます。
公式サイトには「作問者側から見てもらい、修正案を出してもらうことによって、初めて理解が深まることも多く、添削によって本番での答案作成能力を大きく向上させることができる」と説明されており、答案添削の重要性が強調されています。
また、財務諸表論の穴埋め問題や理論問題をタブレットで確認できるPDFファイルのメール配信サービスも用意されており、机に向かえない日でもソファや移動中に理論確認ができる設計になっています。
消費税法の独自アプローチ
税理士試験の消費税法については、公認会計士講座の租税法コース内で学ぶ形式になっています。
FINの消費税法は「過去10年分の本試験問題を理解した上で満点が取れるレベルまでもっていく」という方針のもと設計されており、テキスト後半では実際の過去問を用いて完答できることを確認します。
売上区分と仕入区分の判定という消費税計算の核心部分は、FINオリジナルの定型的な解法に乗せることで解答できるよう設計されており、スマホ用の過去問集で分類判定の反復練習もできます。
ただしこのコースは公認会計士講座として提供されているため、税理士試験の消費税法のみを受講したい方は他の講座を検討する必要があります。
FINの向き・不向きを見極める無料講義
FIN公式サイトには「会計系の資格試験には向き・不向きがある」という説明があり、入門の第1回講義(簿記3級の内容)を無料で公開しています。
「初見で70%程度理解できれば、税理士講座も最後まで理解できる」という判断基準を提示しており、申し込み前に自分の学力との相性を確かめられます。
この姿勢は、むやみに受講を勧めるのではなく、合格可能性のある受講生だけを募るという誠実な設計です。
注意点と向いていない人
税理士講座として扱っているのは簿財2科目のみです。
法人税法・相続税法を税理士試験科目として学びたい場合、FINでは公認会計士の租税法コース経由か、他社講座との組み合わせが必要になります。
また、質問がメール対応のみでライブ授業や電話相談はありません。
ライブで質問しながら学びたい方やコミュニティで学習仲間と交流したい方には向いていません。
講座情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 運営会社 | FIN株式会社 |
| 公式サイト | https://fin01school.com/ |
| 簿財入門コース(初学者) | 98,000円(税込) |
| 簿財上級コース(日商簿記2級合格レベル) | 78,000円(税込) |
| 対応税理士試験科目 | 簿記論・財務諸表論(2科目のみ) |
| 講義動画 | MicroSDカードまたはPCへのダウンロード・無期限・オフライン視聴可 |
| 教材 | A4フルカラー製本テキスト・問題集(講座代金に含む) |
| 答練 | 各科目5回分・郵送採点添削付き |
| 質問 | メール24時間受付・原則24時間以内回答・20回まで無料 |
| メール配信 | 理論対策PDF配信(タブレット・PCで閲覧可能) |
| 返品 | 初回教材発送後2週間以内は返品可(条件あり) |
| 無料講義 | 入門Ⅰ(簿記3級レベル)の第1回講義を公式サイトで無料公開 |

通信講座を選ぶ前に、税理士試験そのものの仕組みを正しく理解しておくことが重要です。
試験の科目構成や合格の仕組みを把握していないと、どの講座を選ぶべきかの判断軸がぶれてしまいます。
ここでは、税理士試験の基本的な知識から、独学との比較まで整理します。
税理士試験は、会計学に属する科目2科目と税法に属する科目3科目の計5科目に合格することで、税理士資格を取得できます。
税理士法に基づく国家試験であり、国税審議会が実施しています。
試験科目の一覧
| 区分 | 科目名 | 性格 |
|---|---|---|
| 会計学 | 簿記論 | 必修 |
| 会計学 | 財務諸表論 | 必修 |
| 税法 | 所得税法 | 選択必修(どちらか1科目) |
| 税法 | 法人税法 | 選択必修(どちらか1科目) |
| 税法 | 相続税法 | 選択 |
| 税法 | 消費税法または酒税法 | 選択(どちらか1科目) |
| 税法 | 国税徴収法 | 選択 |
| 税法 | 住民税または事業税 | 選択(どちらか1科目) |
| 税法 | 固定資産税 | 選択 |
税理士試験の大きな特徴は「科目合格制」を採用している点です。
1回の試験で5科目すべてに合格する必要はなく、1科目ずつ合格を積み上げていける仕組みになっています。
一度合格した科目は生涯有効なため、働きながら数年かけて全科目の合格を目指すことができます。
令和4年の税理士法改正により、令和5年度(2023年度)の試験から受験資格要件が大幅に緩和されました。
国税庁の公式情報によると、会計学に属する科目(簿記論・財務諸表論)については受験資格の制限がなくなり、どなたでも受験が可能となっています。
税法科目については引き続き学識・資格・職歴・認定のいずれかの要件を満たす必要がありますが、対象となる履修科目が社会科学全般に拡大されており、これまでより多くの人が受験しやすくなっています。
各科目の合格基準は満点の60%以上とされていますが、実態として相対評価的な側面があるとされており、単純に60%を取れれば合格できるわけではありません。
上位合格者層との比較において、確実に合格ラインに残る実力が求められます。
税理士試験合格に必要な総勉強時間は、5科目合計で2,000〜4,000時間程度が目安とされています。
スタディング公表データによると、主要5科目(簿記論・財務諸表論・法人税法・消費税法・相続税法)の目安合計時間は約2,250時間です。
科目別の勉強時間の目安
| 科目名 | 目安勉強時間 |
|---|---|
| 簿記論 | 約450時間 |
| 財務諸表論 | 約450時間 |
| 法人税法 | 約600時間 |
| 消費税法 | 約300時間 |
| 相続税法 | 約450時間 |
注意したいのは、これらはあくまで「合格レベルに達するための目安」であり、個人の学習経験や簿記の知識有無によって大きく変わる点です。
日商簿記2級程度の知識があれば簿財の学習開始がスムーズになりますが、簿記未経験の場合はその前段階の学習時間も必要になります。
社会人が1日平均2時間学習した場合、1科目あたりおよそ7〜10ヶ月の準備期間が目安となります。
つまり、5科目すべての合格には最短でも3〜5年のスパンを想定しておくことが現実的です。
令和7年度(第75回)試験の5科目到達者が527名にとどまっているのは、この長期戦の厳しさを端的に示しています。
「通信講座と通学予備校、どちらで勉強すればいいか」という悩みを持つ方は少なくないでしょう。
結論からいうと、この選択は学習スタイルと生活環境によって変わります。
それぞれの特徴を比較してみます。
通信講座と通学予備校の比較
| 比較項目 | 通信講座 | 通学予備校 |
|---|---|---|
| 費用 | 5〜40万円程度 | 80〜100万円超になることも |
| 学習場所 | 自宅・スキマ時間など場所を選ばない | 校舎に通う必要あり |
| 学習ペース | 自分のペースで進められる | カリキュラムに合わせる |
| 質問対応 | メール・チャット・SNSなど | 対面・授業後に講師へ直接質問 |
| 受験仲間 | 作りにくい(SNS等で補完する講座もあり) | 作りやすい |
| 向いている人 | 自己管理できる・スケジュールが不規則 | 規律ある学習環境が必要・通える拠点がある |
通信講座が特に向いているのは、働きながら受験する社会人、地方在住で校舎へのアクセスが難しい方、費用を抑えながら合格を目指したい方です。
スタディングのようなスマホ完結型の講座であれば、通勤電車や昼休みといったスキマ時間を効率よく活用できます。
通学予備校が向いているのは、講師に直接質問しながら理解を深めたい方、自宅では集中しにくい方、同じ目標を持つ仲間と切磋琢磨したい方です。
近年は、ネットスクールのようにライブ講義をオンラインで実施する通信講座も増えており、通学のような臨場感と通信の利便性を両立できる選択肢が広がっています。
税理士試験を独学で合格することは、不可能ではありませんが非常に難しいといわれています。
その理由は大きく3つあります。
1つ目は、市販テキストの限界です。
簿記論・財務諸表論については市販のテキストが存在しますが、法人税法や相続税法といった税法科目は、税法の改正に対応した網羅的な市販教材がほとんどなく、自力で最新情報を収集・整理する負担が膨大です。
2つ目は、学習効率の問題です。
試験合格に向けて「何を・どの順番で・どの深さまで」学ぶかという学習計画の設計は、受験のノウハウなしに行うと無駄な遠回りをしやすくなります。
通信講座では、合格実績に基づいたカリキュラムに沿って学習できるため、出題傾向を踏まえた効率的な学習が可能です。
3つ目は、理論暗記のサポートです。
税法科目では条文の理論暗記が合否を大きく左右しますが、独学では暗記の優先度判断や効果的な暗記ツールへのアクセスが限られます。
スタディングの理論暗記ツールや、ネットスクールの穂坂式理論など、各社が開発した専用ツールは、独学では得られない強みです。
これらを踏まえると、税理士試験の学習において通信講座は「コストを抑えながら合格に特化した環境を手に入れる」手段として非常に合理的な選択肢といえます。

税理士通信講座は、どれを選んでも同じというわけではありません。
費用・サポート体制・学習スタイル・対応科目など、各社の強みはそれぞれ異なります。
自分の状況に合わない講座を選んでしまうと、せっかく支払った受講料が無駄になりかねません。
ここでは「何を重視するか」という軸ごとに、最適な講座の選び方を整理します。
税理士試験は5科目の合格が必要なため、複数年にわたる受講料の総額は想像以上に大きくなりがちです。
費用を最優先に考える場合、注目すべきポイントは初期費用だけでなく「5科目合計でいくらかかるか」という総額視点です。
スタディングは、簿財2科目セットが59,800円から受講できます。
税法3科目をすべてアドバンスパックで受講した場合でも、5科目合計の目安は20〜26万円程度とされており、通学予備校の5分の1以下に収まります。
費用最優先であれば、まずスタディングを検討するとよいでしょう。
クレアールは通常価格だと比較的高めですが、期間限定の割引制度が充実しており、タイミングによっては一般価格の35〜40%引きで受講できます。
割引価格と合格お祝い金(1科目3万円)を組み合わせると、実質的なコストはかなり抑えられます。
費用を抑えたい方が通信講座を選ぶ際に確認したいチェックポイント
教育訓練給付金制度は、雇用保険の被保険者であれば受講料の20%(上限10万円)が給付される制度です。
スタディング・ネットスクール・資格の大原などは対象講座を設けており、これを活用するだけで数万円の節約になります。
なお「安いから質が低い」という先入観は、現在の通信講座には当てはまりません。
スタディングが低価格を実現できているのは、校舎を持たない運営コスト削減によるものであり、教材やカリキュラムの品質は費用と切り離して評価する必要があります。
「何年かけてでも確実に合格したい」「費用より合格確率を優先したい」という方は、合格実績とサポート体制を軸に講座を選ぶのがおすすめです。
合格実績で最も客観的な指標となるのは「官報合格者数と占有率」です。
5科目すべてに合格した受験生が官報に掲載されるため、この数字が多い講座ほど最終合格まで受講生を導く力があるといえます。
令和7年度(第75回)試験では、資格の大原が官報合格者256名・占有率48.5%という実績を公表しており、2人に1人が大原生という水準です。
TACも同年度に176名の合格者を輩出しています。
サポート体制という観点では、以下の要素を確認するとよいでしょう。
講座サポートの比較軸
| サポート内容 | 重要度の目安 | 対応が充実している講座の例 |
|---|---|---|
| 質問回答(メール・チャット) | 高い | アガルート・クレアール・ネットスクール |
| 月次個別カウンセリング | 高い | アガルート(ネットスクール提供) |
| 添削指導 | 中〜高い | ネットスクール・資格の大原 |
| 受験生コミュニティ | 中程度 | ネットスクール(学び舎)・アガルート(学び舎) |
| ライブ講義 | 中程度 | ネットスクール |
| 合格お祝い金 | 参考程度 | クレアール・アガルート |
特に法人税法や相続税法といった税法科目を受験する段階では、条文の解釈や理論の書き方について「なぜこの答えなのか」を講師に確認できる質問環境が合否に直結します。
質問回数に制限がある講座と、実質無制限に近い講座とでは、学習の安心感が大きく違います。
事前に質問対応の回数・方法・レスポンス速度を確認しておくことをおすすめします。
働きながら税理士試験に挑む社会人にとって、最大の壁は「まとまった勉強時間の確保」です。
国税庁の公表データによると、令和7年度(第75回)試験における合格者の年齢別分布では21〜35歳が多数を占めていますが、36歳以上の社会人合格者も一定数います。
日常の仕事と受験を両立するために、スキマ時間を有効活用できる学習環境は欠かせません。
スキマ学習に最も特化しているのはスタディングです。
動画講義は約10分単位で設計されており、通勤中・昼休み・家事の合間といった細切れの時間でも学習を前進させられます。
問題演習もスマホ上で完結するため、テキストや問題集を持ち歩く必要がありません。
資格試験のFINは、動画データをMicroSDカードで受け取るオフライン対応が特徴で、通信環境に左右されない学習を実現しています。
地下鉄の中や電波の入りにくい場所での学習には大きなメリットがあります。
その反面、対応科目が簿財・消費税法の3科目に限られる点は注意が必要です。
ネットスクールはライブ講義が主体のため、リアルタイムで参加できる時間が確保できる方に向いています。
ライブを見逃した場合は翌日からオンデマンドで視聴できますが、仕事の忙しさでスケジュールが読めない方は、完全オンデマンド型のスタディングやクレアールのほうが継続しやすいでしょう。
税理士試験の通信講座を選ぶ際、多くの方が「全科目を1社で揃える」ことを前提にしがちです。
ですが、実は「科目によって講座を変える」という選択が、費用対効果の観点から合理的な場合があります。
これは競合サイトではあまり語られない視点ですが、長期の受験計画を立てるうえで非常に重要です。
たとえば、1年目は簿財2科目をスタディングで低コストに学び、合格後の2年目からは法人税法をクレアールの非常識合格法で学ぶ、という分散戦略が考えられます。
各社の対応科目と強みを科目単位で評価することで、より自分に合ったコストと学習環境を実現できます。
科目別の講座選び参考マトリクス
| 科目 | コスト重視 | サポート重視 | スキマ学習重視 |
|---|---|---|---|
| 簿記論・財務諸表論 | スタディング | ネットスクール・大原 | スタディング・FIN |
| 法人税法 | スタディング・クレアール | 大原・TAC | スタディング |
| 消費税法 | スタディング・クレアール | 大原・TAC | スタディング・FIN |
| 相続税法 | スタディング・クレアール | 大原・TAC | スタディング |
| 国税徴収法 | スタディング | ネットスクール | スタディング |
ネットスクールの再受講割引(半額相当)やスタディングの受講者特別割は、同社で継続受講するインセンティブとして十分な水準です。

税理士試験は科目合格制を採用しているため、すべての科目に合格するまでに複数年にわたる学習期間が必要になります。
必然的に通信講座にかかる費用も積み上がりやすく、費用の全体像と節約手段を事前に把握しておくことが長期受験を続けるうえで非常に重要です。
税理士通信講座の費用は講座によって大きく幅があります。
以下は2026年8月時点の各社公式サイトに掲載されている情報をもとにした価格帯の概要です。
科目数・コース・時期・割引の適用によって実際の費用は変わるため、あくまでも目安として参考にしてください。
| 講座名 | 主な費用帯(簿財2科目目安) | 特徴 |
|---|---|---|
| スタディング | 約60,000円(2科目セット) | 業界最安水準 |
| 資格試験のFIN | 78,000〜98,000円(簿財のみ) | 対応科目は簿財2科目 |
| クレアール | 約125,000〜196,000円(1科目/時期による) | 早期割引・資格割引あり |
| アガルート(ネットスクール提供) | 約178,000〜201,700円(簿財2科目) | 月次カウンセリング付き |
| ネットスクール | 約178,200〜201,700円(簿財2科目) | ライブ講義付き |
| LEC東京リーガルマインド | 約218,600〜272,800円(簿財2科目) | 業界初の横断型 |
| TAC | 約410,000円(1年簿財パック) | 全11科目対応 |
| 資格の大原 | 約398,000円(簿財初学者パック) | 官報合格占有率業界1位 |
5科目すべてに合格するまでの総費用という観点で見ると、スタディングを活用した場合は数十万円台で完結させられる可能性がある一方、TACや大原では本科生制度を使っても80〜100万円前後になるケースがあります。
費用を考えるうえで見落としやすいのが「1科目に複数年かかるリスク」です。
税理士試験の1科目あたりの合格率は国税庁が毎年公表しており、令和7年度(第75回)の科目別合格率は簿記論11.1%・財務諸表論20.9%・法人税法13.6%・相続税法10.5%・消費税法11.0%でした。
合格率が10%前後の科目が多く、2〜3年以上かかるケースも珍しくありません。
再受講割引の有無や、2年以上かかった場合の追加費用についても各社に事前確認しておくと安心です。
教育訓練給付金とは、雇用保険の被保険者が厚生労働大臣の指定を受けた講座を修了した場合に、受講料の一部がハローワークから給付される制度です。
税理士試験講座は一般教育訓練給付金の対象となるコースが複数の講座で設けられており、費用を抑えるうえで活用を検討する価値があります。
一般教育訓練給付金の概要
厚生労働省の公表情報によると、一般教育訓練給付金の支給額は受講料の20%、上限10万円です。
たとえば対象コースの受講料が200,000円であれば、40,000円が給付されます。
上限10万円を満額受け取るには、受講料が500,000円以上のコースに限られます。
受給の主な条件は次の通りです。
2026年8月時点で一般教育訓練給付金の対象コースを設けている主な講座にはTAC(簿記論・財務諸表論の一部コース)・資格の大原・ネットスクール(アガルート経由を含む)・LEC東京リーガルマインド(一部コース)などがあります。
ただし同一講座でもすべてのコースが対象になるとは限らないため、申込前に各社の公式ページや厚生労働省の「教育訓練給付制度 検索システム」で最新の指定状況を確認することが必要です。
対象講座での具体的な費用の変化イメージ
たとえばネットスクール(アガルート経由)の簿財一括標準コースは201,700円(税込)であり、一般教育訓練給付金の対象です。
201,700円×20%=40,340円が給付されるため、実質負担は約161,360円になります。
同様にTACの1年簿財パック410,000円(税込)の場合は82,000円が給付され、実質328,000円です。
給付を受けるには講座の「修了要件」を満たす必要があります。
修了要件は各講座によって異なり、出席率や提出課題の提出率などが条件として設けられています。
申し込み前に必ず確認し、修了できる見通しを立てることが前提です。
早期申込と割引の活用で費用を最小化する方法
教育訓練給付金以外にも、費用を下げるために活用できる手段があります。
クレアールは資格保有者向けの割引制度が業界最多水準で、税理士試験の科目合格者は一般価格から50%OFFで受講できます。
日商簿記1級合格者でも40%OFFが適用されます。
日商簿記の学習経験がある方は、まず割引の対象になるかどうかを確認するとよいでしょう。
TACは早期申込割引こそ設けていないものの、本科生・パック生で申し込むと単科の積み上げよりも最大40%安く受講でき、さらに「1科目無料再受講制度」によって不合格時のリスクを緩和できます。
合格祝賀金(2年本科生で10万円キャッシュバック)の存在も費用計画に含めておく価値があります。
LEC東京リーガルマインドは早期申込みの割引幅が最大30,000円OFFに達しており、申し込み時期が早いほど費用を抑えられます。
また「他社受講生15%OFF」クーポンを利用すれば、他校から乗り換えた場合も割引が適用されます。
分割払いを利用できる講座も複数あります。
TACは分割払いに対応しており、アガルート(ネットスクール提供)は分割手数料無料のローンが10回まで利用できます。
一括払いが難しい場合は分割払いの条件も確認したうえで比較するとよいでしょう。
費用を節約するために意識したい3つの視点
費用節約で重要なのは「単価を下げること」だけではありません。
次の3つの視点を持って講座を選ぶと、長期的な総支出を最小化しやすくなります。
1点目は「不合格時のコストを考えること」です。
安い講座を選んでも、何年も不合格が続けばその分の費用が積み重なります。
サポートの手厚さや合格率の高さを加味したうえで選択するのがおすすめです。
2点目は「対応科目を確認すること」です。
消費税法や相続税法まで1社で学べるかどうかによって、後から別の講座を追加購入するコストが発生するかどうかが変わります。
受験計画を立てたうえで、対応科目が揃っているかを確認してから申し込みましょう。
3点目は「早期割引と給付金の組み合わせを検討すること」です。
早期割引で受講料自体を下げたうえで、給付金対象のコースであれば修了後にさらに返ってくる設計です。
両方を組み合わせると実質負担を大幅に下げられるケースがあります。
税理士通信講座を検討している方からよく寄せられる疑問をまとめました。
初めて受験を考える方が不安に感じやすい点を中心に、公的機関の情報や各講座の公式情報をもとに解説します。
税理士試験には、一部の科目について受験資格の要件があります。
ただし2023年以降、要件が大幅に緩和されており、簿記論と財務諸表論の2科目については受験資格が完全に撤廃され、学歴・年齢・職歴を問わず誰でも受験できるようになりました。
高校生・大学1年生・会社員・主婦など、あらゆる立場の方が受験できます。
税法に属する科目(法人税法・消費税法・相続税法など)については、現在も受験資格の要件があります。
大学・短大の卒業者で社会科学に属する科目を1科目以上履修している方、日商簿記検定1級または全経上級合格者、会計事務所等で2年以上の実務経験がある方などが受験資格を満たします。
大卒の場合は学部を問わず、社会科学系の単位が1単位あれば要件を満たすことが多いため、大多数の社会人が受験資格を持っていることになります。
受験資格を満たしているか不安な場合は、国税庁の公式サイトまたは受験申込時の案内で確認することをおすすめします。
結論から言うと、社会人が働きながら税理士試験に合格することは十分可能です。
税理士試験の受験者には社会人が多く、国税庁が公表する令和7年度(第75回)の試験結果でも、受験者の大部分が会社員・自営業者・その他の職に就いている方です。
科目合格制により1科目ずつ積み上げていける仕組みが、社会人との相性を高めています。
通信講座は通学と比べて「自分のペースで学べる」という強みがありますが、同時にスケジュール管理をすべて自分で行う必要があります。
スタディングやネットスクールなどの通信講座がスマホ学習・スキマ学習に対応しているのも、忙しい社会人が無理なく続けられる工夫として評価されている理由のひとつです。
合格に何年かかるかは学習量・科目の組み合わせ・受験計画によって異なりますが、簿財2科目から始めて段階的に税法科目を追加し、5〜6年で5科目に到達するプランが現実的なロードマップとして示されることが多いです。
学習環境への適性・ライフスタイル・費用の3点で比較すると、どちらが優れているとは一概には言えません。
それぞれに向いている人が異なります。
通学が向いている人は「決まった時間に授業が設定されている緊張感がないと継続できない」「講師や受講生仲間とのリアルなつながりがモチベーションになる」「わからない点をその場で聞きたい」という傾向がある方です。
TACや資格の大原のように通学と通信を併用できる講座では、途中から学習スタイルを変更できる柔軟性もあります。
通信が向いている人は「勤務時間が不規則で固定スケジュールに合わせられない」「通勤時間や家事・育児の合間を学習に充てたい」「費用をできる限り抑えたい」という方です。
特にスタディングやFINのように、スマホやオフライン動画で学べる設計の講座は、隙間時間の有効活用において通学を上回ります。
令和7年度(第75回)の試験では、大手予備校(TAC・大原)の通信受講生が多数合格しており、通信講座でも十分に合格できることが実績として示されています。
初めて税理士試験を学習する方のほとんどは、受験資格が不要な簿記論と財務諸表論の2科目からスタートすることが一般的です。
この2科目は知識の重複が多く、同時に学習する効率が高いため、LECやネットスクール・アガルートなど複数の講座が「簿財横断コース」「簿財一括コース」として同時学習プランを用意しています。
日商簿記2級や1級の学習経験がある方は、基礎知識がある分だけ簿財の学習ペースが速くなるため、同時に1科目の税法科目(消費税法が比較的取り組みやすいとされています)を追加するプランを選ぶ方もいます。
注意したいのは「欲張って科目数を増やしすぎると中途半端になりやすい」という点です。
まず1〜2科目に絞って確実に合格し、科目合格の実績を積み上げてから次の科目に進む段階的な戦略が、長期的には合格への近道になるといわれています。
ほとんどの税理士通信講座は「初学者向けコース」を設けており、日商簿記の資格がなくても申し込めます。
TACは「税理士スタート講座」を本科生・パック生向けに無料提供しており、簿記知識がゼロの方でも安心してスタートできます。
LECは簿記未経験者向けに「税理士入門会計講座」を無料進呈するオプションを設けています。
ネットスクール(アガルート経由)はゼロ標準コース(簿財一括ゼロ標準コース210,000円)として、日商簿記3〜2級の内容を含む入門からのコースを用意しています。
日商簿記3級・2級程度のベースがある方は「上級コース」「標準コース」から始められるため、コース選択の際に事前の簿記知識の有無を確認することが重要です。
わからない場合は各社の受講相談窓口で確認するとよいでしょう。
各講座の質問サポートの範囲・方法は大きく異なります。
主な講座の質問対応の実態を整理すると、次の通りです。
| 講座名 | 質問方法 | 回答速度・回数 |
|---|---|---|
| スタディング | AI講師(AIマスター先生) | リアルタイム |
| アガルート(ネットスクール提供) | ライブ中のチャット・学び舎SNS | ライブ中は即時・掲示板は随時 |
| クレアール | 電話・メール・来校 | 週数回の質問時間設定 |
| TAC | 質問窓口(通学・Web・郵送) | 科目担当講師が対応 |
| 資格の大原 | 電話・来校・Webメール | 週数回設定・質問形式複数 |
| LEC東京リーガルマインド | Webインターネット添削チューター | 5〜10日程度・科目ごと締切あり |
| ネットスクール | 学び舎SNS掲示板 | 随時・過去Q&A検索可 |
| FIN | メール | 原則24時間以内・20回まで無料 |
重要なのは、どの方法でも「講師が作問した教材の範囲内」の質問が基本です。
FINのように「提供する教材に直接関連する内容に限る」と明示している講座もあります。
他校の教材への質問や実務上の相談は通常は対象外です。
LEC東京リーガルマインドは質問が本試験14日前で締め切られるため、直前期の質問受付について事前に確認しておくとよいでしょう。
各講座の解約・返金条件は異なります。
一般的に、教材の発送前であれば比較的解約しやすい一方で、発送後は条件が厳しくなる傾向があります。
FINは「初回教材発送日後2週間以内」の返品に対応しており、全教材を返品すれば支払額の90%から手数料5,000円を引いた金額を返金する制度を公式サイトに明記しています。
ネットスクール(アガルート経由)は公式ページに「原則として受講契約成立後は解除できない」と利用規約に記載されており、契約成立後の中途解約は一定のルールに従った計算になります。
一般的に通信講座は「中途解約を原則不可」とするケースが多く、サービス開始後の返金が認められない場合もあります。
申し込み前に各社の利用規約・返品・返金ポリシーを必ず確認することを強くおすすめします。
また、無料体験講義や資料請求で講義スタイル・教材の雰囲気を事前に確かめてから申し込む方法が、ミスマッチを防ぐうえで有効です。
税理士試験の通信講座受講が「独学」よりも有利な理由は明確です。
カリキュラムの設計・過去問分析・本試験の出題傾向への対応・質問サポートという4点において、通信講座は独学を大きく上回ります。
特に税法科目は、法改正・施行規則の変更・出題委員の傾向変化などに毎年対応する必要があります。
独学ではこれらの情報収集に多大な時間と労力がかかり、学習そのものに使える時間が削られます。
通信講座は改正対応の追加レジュメや追加講義を提供しており、独学に比べてこの負担が大幅に軽減されます。
費用対効果という観点でも、1科目数万円から受講できる通信講座と、独学で複数年かかり続けるリスクを天秤にかけると、多くの場合において通信講座を活用する方がトータルでの時間・費用を節約できます。