第65回全日本鍼灸学会本校教員発表内容 (吉岡威典先生)

2016-06-27 (月) 11:04 教職員Blog,鍼灸学科

北海道での様子は内藤先生のほうから説明して頂けたので、私の方からは今回の学会で発表させてもらった内容について説明させていただきます。

少し難しいですが、興味のある方はご覧ください。
内藤先生のブログは⇒コチラ

鍼は本当に効くのか?

吉岡1

それを証明するためには、薬の効果を証明するのと同じように、本物の薬を飲むグループと偽物の薬を飲むグループに無作為に分けて、その変化(効果)の違いを検証しないといけません。
ただしその場合には、心理的な効果(これを“プラセボ効果”と呼んでいます)を等しくするため、被験者には自分の飲んでいる薬が本物か偽者かばれないようにする(これを“マスキング”、“ブラインド”と呼んでいます)必要があります。また与える側の心理的効果も考慮し、薬を与える出す側も本物と偽物の区別がつかないように出来れば、検証方法の質としてなおいい(これを“エビデンスレベルが高い”と言います)とされています。
したがって鍼の効果を証明するためには、同じように本物の鍼を刺すグループと偽物の鍼を刺すグループに分けて、その変化の違いを検証する必要があります。

偽物の鍼って一体何?

薬の場合、外見が一緒なら真偽の判断が困難であるが、鍼は体に刺入するため被検者や術者にばれやすい特徴があります。しかしながら被験者に本物と偽物がばれていない(マスキングが成立している)ということがこの検証方法の大前提になっています。
そこで、色々な細工や工夫を施した偽鍼(Sham鍼)が開発されました。
その中で、円皮鍼(シールと一体化した小さな画鋲のような形をした鍼で、数時間から数日間留置しておく)とその針先をカットした偽円皮鍼(セイリン株式会社が開発した偽円皮鍼で、Placebo円皮鍼という商品名で呼ばれています)の場合にマスキングが成立するのではないかと注目され、それを使った多くの検証が行われました。
吉岡

本当にばれていないの?

その後、この偽円皮鍼(Sham円皮鍼)を対象群として使用した臨床研究が数多く行われるようになりました。
ただし、大前提となるマスキング成否(本物と偽物がばれていたかどうか)について、論文中に明記されているものもあれば、記載が不明瞭なものもありました。前年度の福島県で行われた学会ではその現状について報告を行いました。
今回の北海道大会では、円皮鍼の長さや太さ、刺す部位、刺しておく時間などを変えてマスキングの成立について新たな検証を行い発表させて頂きました。

結果として、0.6㎜円皮鍼については、体の広範な部位で貼付直後から数日間に及ぶマスキングが成立しました。一方、0.9㎜円皮鍼の貼付直後については、成立しませんでした。

以上が、私がこの北海道大会で行った発表内容です。

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